グレープシード
学名:Vitis spp.
科名:ブドウ科
和名:ブドウ
原産地:コーカサス地方、カスピ海沿岸など
使用部位:種子
グレープシードにまつわる話
グレープシードはその名の通り、ブドウの種子です。ワインの製造後に残ってしまうグレープシードを洗浄、乾燥した後に圧搾して抽出したグレープシードオイルが有名です。ヨーロッパではワインの原産地であるフランスやイタリアを中心に昔から製造されていましたが、100mlのオイルを作るために100キロもの種子を必要とし、製造にも手間がかかるため、非常に高価でありました。そのため、昔は市場に出回ることはなかったとされています。グレープシードのオイルはコレステロールを含まず、ビタミンEが豊富に含まれており、本来捨ててしまう種子を再利用するという点からも近年人気が高まってきています。
その他、グレープシードは抗酸化物質が豊富で、高コレステロールや高血圧の低下、循環器系疾患の治療に欧米のハーブ療法家はグレープシードのエキス剤をすすめるそうです。グレープシードのエキス剤は他にも血糖値の調整、特定眼疾患の治療、喘息やアレルギー症状の緩和に用いられます。グレープシードには「プロアントシアニジン」が含まれているため、目に良く、心臓疾患や糖尿病、白内障を予防する可能性があることが示されています。
種子の他に、ブドウ自体も栄養素が豊富です。ブドウは抗酸化物質のフラボノイド類中のレスベラトロールが多く含まれています。レスベラトロールは果皮や種子、茎に集中しており、濃い紫色のグレープジュースや赤ワインの主成分で、血管の機能障害を防ぎ、悪玉コレステロールを減少させ、炎症を抑制し、血栓を防ぐと考えられています。ですが、赤ワインにはアルコールが含まれているため、抗酸化物質のカテキンの分解を早めてしまったり、飲みすぎはかえって体に悪影響を及ぼします。そのため、赤ワインよりはグレープジュースを摂取した方が良いと思われます。
適応
・心臓の健康
・抗酸化作用
効能
・動脈硬化予防
・血行促進
・老化防止 など
使用方法
赤ワイン:女性は一日一杯、男性は一日二杯まで。
(※アルコールを含むため、過剰の摂取せず、自分の体調をみながら飲むことをおすすめする。またアルコールの大量摂取は乳がんのリスクが高まるため、女性は一日一杯とし、妊娠中は飲用をさけること。)
グレープジュース:濃い紫色のグレープジュースを一日120~180ml飲用。
グレープシードのエキス剤:一日300~600mgを服用する。
グレープシードオイル:オリーブオイルの約二倍のビタミンEやポリフェノールを含み、コレステロールを減らす働きもあるので健康面でありがたいオイル。無味無臭なので、食材の風味を損なわないうえ、短時間で熱が通って油切れがよく、からっと揚がるので揚げ物に最適である。
(写真:グレープシードオイル)
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