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高貴な美術運動:アール・ヌーヴォー への反応 (in 香港)

更新日:2019年8月10日


18世紀末から19世紀初頭にヨーロッパを中心に開花してきた美術運動"アール・ヌーヴォーArt Nouveau "

そして、美術品に対する投機や関心度が高まる香港だが、アール・ヌーヴォーへの関心度は如何なものか考察したいと思う。



芸術に対する関心度

香港の面積は東京の約半分の面積 (1104㎢) と決して広くはなく、700万人近く住んでいる人口密集地域だ。そして、香港に住む人々はアート・芸術品に対する関心度がとても高い。

そもそも香港は、150年以上続いたイギリスの植民地として、自由貿易地域として、商業都市として、香港は人や資金が集まり様々な芸術や文化が融合されてきた。


ニューヨークやロンドンと同様に、若手アーティストやデザイナーが多く住む香港の中環(SOHO)の街並みはアトリエやブティック・アートギャラリーで溢れている。

毎年3月に開かれるアジア最大級のアートフェス「アート・バーゼル香港」の来場者数を見れば世界を代表するアート都市であり芸術の関心度は高いと言えるだろう。

Old Town Central / Hongkong

アール・ヌーヴォーへの関心度

前述した通り、芸術作品に関する投機熱・関心度は今現在も高いと言える。

アール・ヌーヴォー/デコ のオークションでは、東京よりも香港の方が高値で入札数が多く、年々に増して、流通市場で世界から香港に集まっている。


関心度が高い理由としては、香港に住む人たちだけではなく、都市全体が芸術に対する価値観を共有している事が挙げられる。


では、なぜここまで高価なアール・ヌーヴォー作品が香港に集まるのか?

私的な考察ではあるが、以下の3つの理由が考えられる。

(1) オークション運営会社は植民地であったイギリスが多い。

(2) 関税や税金が他国と比較して低い。

(3) 言語的・地理的に利便性が高い。


香港は法律的・経済的・地理的において芸術品の収集が合理的な都市であり、アール・ヌーヴォーへの関心度の高さは今後も続くだろう。

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